昆布に魚肉のすり身をのばして巻いて蒸したもの。また、すり身に色をつけた一枚を巻きこんで蒸したもの。小口切りにした断面が渦巻模様となる(出展:広辞苑)
「蕎麦辞典」(植原路朗著・東京堂出版)によると、江戸後期に、かまぼこをあしらった"おかめ蕎麦"が登場し、明治中・後期の"五目蕎麦"にナルトが登場。そして、支那そばが日本的(東京風)ラーメンとして変容する過程において具の仲間入りを果たしたのではないかと考えられている。
なると巻は、静岡県焼津市焼津で全国生産高の約70%が生産されている。
「なると巻」や「かまぼこ」は魚のすり身に食塩を加えてすり鉢で練り上げ、これを加熱・凝固させて仕上げます。
その原料は、主に北洋でとれるスケトウダラ、この他、グチ、キンメダイ、ミナミダラなどの多彩な魚が使われています。
平安時代の古文書にその名が登場するするほど、歴史の古い食品でその製法のメカニズムは未だに謎の部分が残っています。
面白いのはその加工の主眼、大半の水産加工品が保存性を重視するのに比べ、かまぼこ類「うまみ」にこだわって誕生しました。
日本の「なると巻」の9割が、焼津産であることを考えると、最も食卓でお馴染みの味わいが焼津産の特徴といえます。「かまぼこ」通の方々は、「はちきれそうな足」など、その弾力性を「足」という言葉で表現しますが、これに倣えば「キメこまかな足」といったところでしょうか?
美味しさの中に栄養をギュッと凝縮した「なると巻」・「かまぼこ」。まず目をひくのがたんぱく質の豊富さです。その栄養価は鶏卵にひってきし、また日本人に不足しがちなカルシウムもたっぷり含んでいます。高い栄養価を誇りながら、低カロリー・低脂肪というバランスの良さが、欧米で話題になっているのもうなずけますね。
なぜこの日が「かまぼこの日」となったのか、その一つは平安時代の古文書に由来します。永久三年の祝宴の図に「かまぼこ」が饗せられており、この永久三年(西暦1115年)の字並びにちなみました。また、七五三のお祝いに料理に、紅白の「かまぼこ」をしつらえた昔の習わしを継承し、このお祝いを記念の日としました。(出展:焼津蒲鉾商工業協同組合)